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エアチェックの夜 17

第17回 アメリカの同時多発テロについて 2001.9.24


POPS65 1988.3.26

Didn't We Almost Have It All/Whitney Houston
Here I Go Again/White Snake
Can't We Try/Dan Hill with Vonda Sheppard
Lost In Emotion/Lisa Lisa & Cult Jam
Causing A Commotion/Madonna
Mony Mony/Billy Idol
Got My Mind Set On You/George Harrison
Brilliant Disguise/Bruice Springsteen
Johnny B./Hooters
Englishman In New York/Sting
Shake Your Love/Debbie Gibson
Wishing Well/Terence Trent D'Arby
Say You Will/Foreigner
New Year's Day/U2


アメリカで起きた同時多発テロ事件が、今なおマスコミを賑わせている。
あまりの惨状に世界中が混乱し、報道も何が事実なのかよくわからない。
これは当然のことで、事件にはまだ不可解なことが多すぎるためである。

世界中の人が「大変だ」とは受け止めているが、では「どうすべきか」については、簡単に答が出せないでいると思う。
むしろこの段階で「断固報復」「平和のため話し合いだ」と断定している人の方が危険だ。
事態はそんなに単純ではないはずなのだ。

日本でもアメリカへの協力をめぐって、論議が高まることは必至である。
ここで最も信用できないのは、アメリカへの協力に反対する際に「平和」を理由にする人たちである。
誰だって平和がいいに決まっている。
平和を唱えれば、まずは人から非難されないで済む。
平和を理由にアメリカへの協力に反対する人は、平和よりも「政府に反対」「アメリカに反対」が先に来ている。
平和を悪用しており、これはフェアではない。

まず事件がテロによるものとすれば、こう例えることができる。
凶悪な殺人犯がまだ捕まらずに町に潜んでいて、警察が捕まえようと武装している。
その警察に対して「平和のため犯人と話し合いで解決しましょう」と言っているようなものだ。
崇高な意見だが、現実的でないということである。

今回について言えば、総合的に見て日本はアメリカに協力せざるを得ないのである。
政府も協力を表明するだろうが、どうせ軍事的な貢献などほとんどできない。
せいぜい物資や医療面支援、軍事費用負担などである。
反対派はそれを全部知っていて、「平和のため」を理由にに反対するから、フェアでないと言っているのだ。

「日本は平和を愛するので協力できません」を表明したらどうなるか。
そんな意見は無視されるに違いない。
逆に日本は積極的に参戦もできない。
そんなことをすれば中国や韓国が反発し、アジアのパワーバランスが崩れ、中国が台頭する原因となり、それはアメリカの望むシナリオではない。

日本が何をどう言おうが、アメリカは報復のため軍備を増強するのは間違いない。
本当に日本が協力しない道を選ぶなら、西側諸国から孤立し、経済的断絶も覚悟しなければならない。
今の不況なんかふっとぶくらいの貧窮を、国民に強いるはめになる。
それへの対策もないまま、軽々しく「協力反対」などと言うヤツは、やはり信用できない。

与党も野党も方針はわかっていて、それでいて論議はするのである。
小泉首相が「野党の言うとおり、平和が第一。日本は協力もしないし、自衛隊は違憲。ついでに政権も野党にお願いします」などと言ったら、本当にシャレにならない国となってしまうことは明白である。
まあそれでも政治家全員が同じ意見で進んでいくことも危険なので、ある程度各政党が対立することは必要なのだが。

今日のニュースでは、米国民の9割が「報復に賛成」というABCの世論調査結果を報じていた。
これも信用できない。
日本ならともかく、様々な人種民族宗教が混じり合うアメリカである。
そんなに事態は単純ではないはずだ。

テレビ報道のしかたにも問題がある。
事件で亡くなった人の遺族の、悲しみの表情を映す。
その後、アメリカへの攻撃に歓喜するイラクやパキスタンの市民を映す。
これは報復の正当性を強調するための、米政府のマスコミ操作なのだ。
悲しみの遺族はニューヨークだけではない。
イスラエルの攻撃にあって命を落としたパレスチナ人の遺族だってたくさんいるはずだ。
西側メディアがそれをちゃんと伝えないだけだ。

正直、アメリカの言う「報復」には賛成はしたくない。
根底にはやはりアジア・アラブへの差別意識が見えるからだ。
しかし事件が人種や国家を超えたテロであるならば、やはりき然とした態度をとらない限り、第二第三の事件は起こる可能性が高くなる。
テロ発生は非常事態であり、日常の自由や常識が通用しない場合があるのだ。
悲しいことだが、ウソでも「報復する」と宣言しない限り、テロ抑止につながらないというのが実状であると思う。

これは日本でも同じだ。
オウム真理教の時もそうだったが、こういった非常時のさなか「平和のため」を持ち込んで武装化・報復に反対する人間の、果てしない罪の深さとタチの悪さに、むしろ怒りを覚えるのである。

事件の真相はまだよくわからないが、ブッシュ政権後のアメリカの態度は、極端にイスラエル寄りであり、また一国主義である。
これが事件のきっかけになったとする考え方もある。

少なくとも実績上クリントン政権下では、ここまで大きな事件は起こらなかった。
仮定は無意味だが、もし今もクリントンが大統領だったとしたら、事件は起こらなかったのではないだろうか。
実際にはノルウェーの功績だが、PLOとイスラエルを同じテーブルにつかせたのはクリントンであったし、アメリカを好景気に転換させたのもクリントン政権である。
最後はモニカ事件でまぬけな面をみせてしまったが、クリントンの世界レベルでの政治手腕は、もっと評価されていいと思う。


鎮魂歌にはならないと思うが、ニューヨークの再生を信じて、この曲を捧げたいと思う。
ホワイト・スネイクで、「Here I Go Again」。


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