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エアチェックの夜 4

第4回 ジョン・レノン 2001.2.24

POPS8 1980.11.30

All About Love/Air Supply
More Than I Can Say/Leo Sayer
All Over The World/ELO
Never Knew Love Like This Before/Stephanie Mills
Don't Stand So Cross To Me/Police
Gotta Pull My Self Together/Nolans
Tunnel Of Love/Dire Straits
Stop This Game/Cheap Trick
Starting Over/John Lennon
Morning Man/Rupert Holmes
Hotel Carfornia/Eagles
Hungry Heart/Bruce Springsteen
Go Through It/Blondie
Bermuda Triangle/Barry Manilow
Woman In Love/Barbra Streisand


上記は8本目のオムニバステープの収録曲である。
ジョン・レノンの死ぬ10日ほど前に作ったテープだ。(今気づいた。)
「新曲」としての「Starting Over」が収録されている。

1980年はビートルズが解散して10年たった年でもある。
この年の初めに、ポールは日本に大麻を持ち込んで捕まり、そしてジョンが年末に亡くなった。
二人のビートルは10年後に再び大きく世間を揺るがすことになったのだ。

ジョンが死んだ日、学校から家に帰ると夕方テレビでニュースが流れ、事件を知った。
正直、ショックはさほどなかった。
ビートルズはもちろん聴いていたが、リアルタイムではなく、またジョンのソロにはあまり興味はなかったためかもしれない。

翌日学校に行く途中、同じ放送部のMが話しかけてきた。
「ジョン・レノン死んじゃったなあ」
「・・うん」
相づちをうっていると、彼はこう言った。
「夕べは一晩中ジョンのレコードを聴いていたよ」
これにははっきり言って驚いた。
同い年なのに、ここまで深い反応をするヤツもいるのか・・と思った。

学校でもかなりの人数がジョンの話題を口にした。
当時すでに自分が洋楽オタク化していたことは、親しい友人には知れていたので、本当は大したショックなんぞなかったのだが、それなりに衝撃を受けたフリをしていた。

ラジオでも頻繁にジョンの曲がかかった。
エアチェックしていろいろ聴いてみたが、結局「ジョン・レノン」としての1本のテープを作るまではしなかった。
最後のアルバム「ダブル・ファンタジー」も、貸しレコード屋にたくさん入荷されたが、借りなかった。このアルバムは結局いまだに聴いていない。

自分は明らかにポール派なのだろう。
そう意識したことはあまりないが、70年代のウイングス時代の曲はたくさん聴いた。
世界中の論評であまりにも明らかなことだが、ジョンとポールの曲は全く違う。
ジョンは一または二人称の詞が多く、ポールが作るような架空の物語風な詞はない。
ジョンの音はブルージーで芸術性が強く、ポールのようなエンターテイメント性は少ない。
こういったいわゆるステレオタイプな論評に、異を唱える人もいるが、基本的に自分はこのとおりだと思っている。
そしてポールのバラエティに富んだ、楽しそうな音を好んで聴いてきた。

死後年月が経つにつれ、ジョンの生前の活躍を様々なメディアで知ることになる。
曲もあらためて聴いてみた。
しかし「これはいい曲だ」と思うことはあっても、「ジョン・レノンはいいな」とまではならなかった。これは今でもそうだ。
「Stand By Me」が好きだとジョン好きの友人に言ったら、「それはカバーだろうが」と叱られたことさえある。

ジョンの死そのものは、さほどショックではなかったが、周囲や世間の反応は不思議なほどよく憶えている。
それだけでかいニュースだったことくらいは、自分にもわかった。
その後も様々な有名人の死をニュースとして知っていくことになるが、最近気づいたことがある。
自分が年齢を重ねるごとに、有名人の死の衝撃度合いが大きくなってくることだ。

ジョンが死んだ当時の自分には、死というものの意味がまだよく理解できなかったのだろう。
その後自分の成長とともに肉親の死を経験し、死というものがどういうものなのかわかってきたため、有名人の死を知り、その周囲や世間の反応に自分の体験を重ねて考えたりするようになったのだ。

最近知ったミュージシャンの死で衝撃だったのは、ベンジャミン・オールである。
カーズのベーシストだ。この人の名を憶えているなら、かなりの洋楽通だと思う。
自分は実はそれほど真面目にカーズを聴いていたわけではない。
ただどちらかと言えば、奇人変人的なリック・オケイセクの歌よりも、ベンのボーカルである「Let's Go」「Drive」といった曲が好きだった。

新聞の小さな記事でベンの死を知ったときは、かなりショックだった。
自分にとってはジョン・レノンの死よりベン・オールの死の方が衝撃だったのだ。
そんなヤツは世界中にもそう多くはいないだろう。
ただ、もし仮にジョンが射殺されたのが2001年の今だったとしたら?
おそらくベンの死よりもずっと衝撃は大きかったのかもしれない。
「若いから多感である」という理屈が、通用しない場合もあるのだ。

何年か前、ジョンのベスト盤CDを買ってみた。
ベスト盤でも、やはり全部は受け入れられなかった。
「ガキにはジョンは難しい」とは友人の名言だが、自分には「今でも難しい」ジョン・レノン。
ジョンが死んだ年齢まで、自分に残された時間は意外なほど少なくなっている。


それでは今日の新曲。
ジョン・レノン久々のニューアルバムから、
「Starting Over」。


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コメント

はじめまして。
ジョンレノンネタというよりも、「エアチェックの夜」シリーズ全体にに共感し、トラックバックさせていただきました。
同年代の者として心の琴線に触れるキーワードの数々、楽しく各エントリーを拝見させていただいてます。

自分も間もなくジョンレノンが亡くなったときの年齢に達します。
「Starting over」は、最近CM(夫婦が口ずさむやつ)でいい雰囲気出してますよね。


投稿: グランテスタ | 2005.03.21 00:51

グランテスタさん、初めまして。
コメントありがとうございました。

こんな昔のエントリにコメントしていただいて恐縮です。
グランテスタさんのBLOGも拝見しました。
まさに自分がしてきたエアチェックの苦悩が同じように書かれていますね。
ちなみに自分、「FMステーション派」でした。
また「サンスイ・ベストリクエスト」を主に曲収集のために使ってました。
「クロスオーバー・イレブン」は番組表に曲名や曲順・演奏時間が書いてあったので、自分の場合思ったよりエアチェックでの失敗は少なかったと思います。

ジョン・レノンについては、昨年の命日にちなんだエントリもありますので、よろしければご覧下さい。
http://kotodama.air-nifty.com/essay/2004/12/post_2.html

投稿: SYUNJI | 2005.03.21 21:38

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