聴いてない 第321回 オアシス(21世紀以降)

再結成の話題が世界中を駆け巡り、ネットでもファンや評論家が一斉に反応したバンド、オアシス
実は今世紀に入ってからの作品は全く聴いておりません。
果たして本当に再結成するのか?ホントに日本にも来るのか?ホントに会場入りするのか?最後まで殴り合わず演奏できるのか?
・・など、ファンの不安も話題もしばらく尽きないと思うんで、このタイミングでド素人の自分も乗っかってみることにしました。(安直)

オアシスのアルバムで聴いているのは以下である。
・Morning Glory?(1995)
・Be Here Now(1997)
・Standing on the Shoulder of Giants(2000)

他にB面特集盤「The Masterplan」(1998)、6曲入りミニアルバム「Whatever」も聴いている。
自分にしては聴いてるほうだ。
しかも「Be Here Now」「Standing on the Shoulder of Giants」は発売開始直後にCDを買っている。
90年代に登場したバンドで、ほぼリアルタイムで2000年まで追っていたのはオアシスだけである。

だが。
新しいアルバムに毎回満足してたわけではない。
順番に聴く度に違和感が大きくなり、2002年の「Heathen Chemistry」は店頭で試聴しただけで買うのをやめてしまった。
以来彼らの新しいアルバムは、ビーディ・アイや兄弟のソロ作品も含め、全く聴くことなく今に至る。

なので聴かなくなった理由は単純に「どんどん好みから遠ざかっていった」気がしたからだ。
最初に聴いた「Morning Glory?」があまりに良すぎたため、これを超える作品が出てこない、と判断してしまったのだ。
こういう人は実は多いんじゃないかと思っている。
聴いてないシリーズで採り上げてこなかったので、バンドの略歴もあまりよくわかっていない。

さっきまで「当然ギャラガー兄弟を中心に結成されたんやろ」と勝手に思っていたが、そうではない。
調べたらオアシスの源流は兄弟以外で作ったザ・レインというバンドだそうだ。
ザ・レインのメンバーは以下のみなさんである。
・ポール・ "ボーンヘッド" ・アーサーズ(G)
・ポール・ "ギグジー" ・マッギーガン(B)
・クリス・ハットン(Vo)
・トニー・マッキャロル(D)

ボーンヘッドはクリスの歌が気に入らず、代わりにリアム・ギャラガーをレインに加入させ、オアシスに改名。
音楽関係の仕事をしていたノエルはオアシスのステージを何度か見に行った後、バンドに加わることを決意。
加入の際の条件はノエルがリーダーで作詞担当とすること、ビジネスとしての成功を真剣に追求すること、だったそうだ。
なので「他のメンバーが作ったバンドに、弟→兄の順で加入」という流れになる。
どうでもいいけどボーンヘッドってすごい芸名?だよなぁ。
「アホの坂田」とか「プロレスバカ・剛竜馬」みたいなもんでしょうか・・(たぶん違う)

なおオアシスというバンド名表記は、発音に忠実に「オエイシス」とすべきだという意見があるが、個人的にはオアシスでいいと思う。
「Whatever」をご存じの方はおわかりだと思うが、エンディングで演奏終了後に観客?の「Oasis! Number One!」というガヤな歓声が聞こえるが、あれは何度聞いても「オアシス」で「オエイシス」とは聞こえないからだ。

さてオアシスと言えば兄弟ゲンカ。
兄弟がケンカして解散という話はいちおう知ってはいたが、結成から解散までの間もケンカはしょっちゅうだったようだ。
ウィキペディア日本語版にも「ギャラガー兄弟の仲の悪さを示すエピソードは枚挙に暇がない」などと書いてある。
ツアー中でも楽屋でもステージ上でも、どこにいようがとにかくお互いを気に入らなければすぐ手を出してしまい、都度レコーディングやライブにも穴を開けるハタ迷惑な兄弟。

オアシスは2000年と2002年に福岡公演を行っているが、2度ともリアムが途中でステージを降りて帰ってこなかったというトラブルがあったそうだ。
「福岡事変」と呼ばれ、ライブ映像や音源も貴重な?記録として売られているとのこと。
喉や機材の調子が悪かったらしいが、当時の兄弟仲も相当悪かったんでしょうね。

兄弟だけじゃなくてメンバーとの間でもモメ事は頻発していて、さらに他のミュージシャンたちとの争いも繰り返し発生してたので、基本的に「兄弟やお友達とは仲良くしましょう」はできない性格だったと思われる。
ノエルがブラーのデーモンとアレックスに対して「エイズにかかって死んでほしい」と発言し、英国民や関係者からバッシングされたのは有名な話だ。(後にノエルが謝罪したそうだが)

解散直前の兄弟の争いも、周囲は「まあいつものことやろ」と思ってたに違いないが、とうとうガチな決裂に発展してしまった。
キンクスヴァン・ヘイレンAC/DCハートなど兄弟中心のバンドはたくさんあるが、それぞれケンカのエピソードはあっても、ここまで不仲兄弟も珍しい気がする。
諍い相手が実の兄弟なだけで、やってることはパープル・ファミリーやマイケル・シェンカーやアクセル・ローズなど業界の札付き(死語)諸先輩方とあんまし変わらない。
そういう意味では自分好みのモメてる定番バンドなのだが、二人の争いにはいまいちワクワクしない。
なんか兄弟ゲンカになると生々しくてあんまし楽しめないスね。

そんなオアシス、実績としてはやはりすごいものがある。
オリジナルアルバムは14年間で7枚だが、全て全英1位を獲得している。
知らなかった・・・そこまですごいバンドだったのね。
チャートで最も成績が良かったのは「Be Here Now」で、全英以外でもオーストラリア・カナダ・アイルランド・ニュージランドの他、フランスやイタリアやフィンランドなど非英語圏の国でも1位を記録。
知らなかった・・・
ただしノエルはそこまで気に入っていたわけでもなく、「作った時もあんまし力を入れてなかった」と発言している。

2000年以降も全英1位のシングルヒット曲は出ていて、2002年「The Hindu Times」や2005年の「Lyla」「The Importance of Being Idle」も1位を獲得している。
個人的には名曲だと思う「Whatever」や「Wonderwall」「Stand by Me」は全英1位にはなっていない。
ちなみに95年の全英1位「Don't Look Back in Anger」は第ニの英国国歌とも言われているそうだ。

というわけで、オアシス。
さすがにこのバンドの作品は聴いていた方も多いと思うので、2001年以降のアルバム「Heathen Chemistry」「Don't Believe the Truth」「Dig Out Your Soul」、またビーディ・アイや兄弟のソロ作品の感想や評価をお聞かせいただけたらと思います。

Heathen-chemistry
オアシス Heathen Chemistry
Dont-believe-the-truth
オアシス Don't Believe the Truth
Dig-out-your-soul
オアシス Dig Out Your Soul

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