聴いてない 第240回 トム・ジョーンズ

毎日クソ暑い今年の夏、もうこんなBLOG誰も見ていないのをいいことによりによって芸能界一の暑苦しい男を採り上げてみました。
英米では「ザ・ヴォイス」「タイガー」などと称される大スターのトム・ジョーンズ。
日本での知名度は微妙だけど、たぶん多くの人が聴いたことがあるあの曲、邦題が「恋はメキ・メキ」。
自分もこの曲しか知らない。
80年代にプロモ・ビデオを伴って大ヒットしたりチャリティーコンサートで注目集めたりサーベルで若手をド突いたり雪の札幌をさまよったりといったミュージシャンではないので、日本でこの人の作品をくまなく聴いてるファンもそんなに多くはないんじゃないかと思いますが、どうなんでしょうか。

「恋はメキ・メキ(If I Only Knew)」は日本のテレビ番組やCMで時々使われており、最も有名なところではテレビ東京「出没!アド街ック天国」の「○○コレクション」のBGMだろう。
○○には毎回採り上げられる街の名前が入る。
ご当地の女性60人を次々に映すあのコーナーだ。
自分もたぶんあのコーナーでこの曲を知ったと思う。
なお2018年現在はパティ・オースチンの「Kiss」が使われている。
短期間だが以前にヴァン・ヘイレンの「Dancing In The Street」も使われたことがあったはずだ。

で、トム・ジョーンズについてはそれ以上の情報は一切ない。
ベテラン歌手であることはなんとなくわかっていたが、そもそもどこの国の人なのか、どんなジャンルの人なのか、他にどんなヒット曲があるのかは全然知らない。

そこで宇宙人トム・ジョーンズについて調査開始。
だがやはり日本での支持率はさほど高くないのか、日本語で書かれたサイトは思ったよりも少ない。

トム・ジョーンズは本名をトーマス・ジョーンズ・ウッドウォードといい、1940年イギリスの南ウェールズ生まれ。
・・・あっそう・・・アメリカ人ではないんですね。
ずっとアメリカの人かと勝手に思ってました・・

16歳で結婚して子供も生まれたため、若くして歌手の他様々な仕事を経験。
ロンドンでの長い下積みを経て1964年にメジャーデビュー。
2枚目のシングル「It's Not Unusual(よくあることさ)」が全英1位の大ヒットとなった。
さらに「What's New, Pussy Cat(何かいいことないか小猫ちゃん)」、「I'll Never Fall In Love Again (最後の恋)」も英米でヒットし、スターの地位を獲得。

実力実績ともに認められたトム・ジョーンズは、1966年に007シリーズ映画「サンダーボール作戦」のテーマソングを歌った。
また同年カントリーのスタンダードである「Green, Green Grass of Home(思い出のグリーングラス)」を歌い、7週連続全英1位を獲得。

69年にテレビの冠番組「This Is Tom Jones」がイギリスとアメリカで放送開始。
「Love Me Tonight(恋の終わり)」「I(愛の告白)」などカンツォーネやシャンソンを英語でカバーするなど人気は世界規模になっていった。

しかし70年代半ば頃からはカントリー中心の活動に移行し、人気も実績も徐々に縮小。
カントリー時代は86年頃までの10年間とされるが、その間に友人でもあったエルビス・プレスリーや、長年苦楽をともにしてきたプロデューサーやマネージャー、また実の父親も他界してしまい、トム・ジョーンズは大きなダメージを負う。

いよいよトム・ジョーンズも引退かと思われたが、87年にミュージカル「Matador」の劇中歌「A Boy From Nowhere」を歌い大ヒット。
翌88年にアート・オブ・ノイズとの共演でプリンスの「Kiss」をカバーし、これも大きな話題となった。

94年にアルバム「The Lead and How to Swing It(快楽天国)」をリリース。
プロデューサーはトムとの共演成功に味をしめた?アート・オブ・ノイズのトレヴァー・ホーンのほか、ジェフ・リンやリチャード・ペリーが名を連ねている。

90年代後半以降はセールス的には目立った実績はないようだが、今も現役で活動中。
長年の功績により99年には大英帝国勲位、2006年にはナイトの称号を贈られたそうだ。
2016年には日本公演(昭和女子大学人見講堂とオリックス劇場)が行われるはずだったが、家族の病気という理由で中止となった。

・・・ということで今回も初めて知る話だらけ。
なんとなく偉大な歌手なんだろうなくらいにしか考えていなかったが、長いキャリアの中で様々なジャンルを横断しており、想像以上に多角的な活動をしてきている人のようだ。
イギリスやアメリカでテレビの冠番組を持っていたそうなので、歌手というより「エンターテイナー」なのだろう。

さて唯一聴いてるシングル「If I Only Knew(恋はメキ・メキ)」。
全英チャート11位を記録したヒット曲だそうだが、ノリは嫌いではない。
「アド街ック天国」でもこの曲をチョイスしたのは良かったと思う。

しかし。
この曲についてさらに深く調べてみたら驚愕の事実が判明。
オリジナルはヒップホップのライズ・ロボッツ・ライズというグループが92年に出した曲だが、作者の中にはライズ・ロボッツ・ライズ以外にトレヴァー・ホーンとブルース・ウーリーの名前があるそうです。
ブルース・ウーリーはバックコーラスでも参加しているとのこと。
あの「ラジオスターの悲劇」を作って歌った人たちが、「恋はメキ・メキ」も作っていたとは・・全く知らなかった・・
全然雰囲気が違う曲だと思うんだが・・
もしかしてそんなの常識でしょうか?
ちなみに「恋はメキ・メキ」という邦題命名と日本盤ジャケット制作はみうらじゅんが担当。

アルバム「快楽天国」は聴いてはいないが、知り合いがCDを持っており、ジャケットが表裏とも強烈でよく覚えている。
アートのテーマはよくわからないが、どこか下品で古くさいアメリカのセンスを半分ギャグで使ってるような印象。
決して「オレってカッコいいだろ?」ではなく、「オレってダサいだろ?でもこんなこともできるのがオレ様なんだよ」という主張のように見える。(的はずれだったらすいません)

というわけで、トム・ジョーンズ。
自分みたいな万年ド素人が手を出せる相手でもないとは思いますが、聴くとしたらやはりまずは当然「快楽天国」からなんでしょうね。
他にもおすすめのアルバムがあれば教えていただけたらと思います。

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